英語コーパス

研究会(SIG)

概要

英語コーパス学会のSIG(Special Interest Group)は2017年4月の理事会で承認されたもので,特定のテーマの下に構成される,研究会の開催等を目的としたグループです(2017年9月30日の総会にて会則変更が認められた時点で正式な発足となります)。コーパス言語学は方法論としてさまざまな学問領域に影響を与えており,本学会でも毎年,歴史言語学,理論言語学,社会言語学,認知言語学,語用論,文体論,辞書学,外国語教育といった分野での発表があります。会員の皆さまの研究分野も多様化している中,英語コーパス学会の将来像を考えた時,より具体的なテーマでの研究グループの活性化が会員の皆さまのニーズを満たすのではないかとの期待のもとにSIGの制度が作られました。


基本的に会員5人が集まれば,どのようなテーマでSIGを立ち上げてくださってもかまいません(例:「コーパスとCEFR」,「コーパス・ツール」,「コーパスと統計」,「アノテーション」など)。詳細は下記の規程をお読み頂き,「研究会設立趣意書」を事務局宛にお送りください。


研究会への入会や問い合わせを希望される方は、各研究会のウェブサイトをご参照いただくか、または所定の問い合わせ先宛にお願いします。

※英語コーパス学会東支部の記録についてはこちらをご覧ください。

書式

研究会規程(p.5「英語コーパス学会研究会規程」を御覧ください)PDF
研究会設立趣意書 WORD / PDF
※2019年4月開催の第53回理事会において,春季研究会については,SIGの代表者間で協議の上,各回1つまたは2つのSIGがシンポジウム等を開催するということが決定されています。(2020年度春季研究会からこの方式となっております。)SIGの設立を申請する際には,ご留意ください。
研究会解散届 WORD / PDF

ESP研究会(JAECS SIG on ESP)

代表 : 石川 有香(名古屋工業大学)
副代表: 石井 達也(神戸市立工業高等専門学校)

本SIGでは,コーパスを用いて,特定の目的で使用される英語(ESP:English for Specific Purposes)の言語特徴を明らかにすることと,コーパス分析から得られた知見を教育へ応用した発展的研究を行なうことを目指します。特定の目的で英語を使用している「専門家集団(discourse community)」が,地域や社会的階層,Native/Non-nativeの枠を超えて,どのような言語活動をおこなっているのか,また,将来,そうした「専門家集団」の一員として活動するためには,どのような英語学習が必要となるかを考えていきます。そのため,「専門家集団」が使用する「ジャンル」の言語特徴が主な関心事となります。
現在の中心的な論点は,下記の3点です。
1)「ジャンル」研究のためのコーパスの構築方法
2)コーパスを利用して,「ジャンル」の言語特徴を抽出するための手法
3)コーパス分析を英語教育分野へ応用した教材の開発方法
関西(京都・大阪近辺)を中心に,年に数回,例会やワークショップを開催する予定です。

SIGウェブページ
連絡用フォーム

DDL研究会(JAECS SIG on DDL)

代表:佐竹 由帆(青山学院大学)
副代表:西垣 知佳子(千葉大学)

コーパス言語学の発展とともに,大規模に集積した言語データを外国語教育分野へ応用することが求められつつある。コーパスを利用した言語学習はData-Driven Learning(データ駆動型学習,DDL)と呼ばれ,コーパスとして集積された言語事例から,学習者自身がことばの意味・形式・用法の規則性を発見する帰納的な学習過程をたどる。DDLによる外国語教育に関しては,先行研究の結果を統合するメタ分析を行った研究論文が公刊され始め,DDLの効果は他の指導法と比べても極めて高いことが明らかにされている。DDL SIGでは,コーパスを利用したDDLの実践事例や理論的基盤を広く共有することで,コーパス言語学を外国語教育のインターフェースとして機能させることを目指す。

連絡用フォーム

コーパスとCEFR研究会(JAECS SIG on Corpora and CEFR)

代表:投野 由紀夫(東京外国語大学)
副代表:内田 諭 (九州大学)

ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)に基づく言語能力レベル記述が世界的に普及してきています。主要な言語テスト間のCEFRによる対応付けや、欧州のみならずアジアでも CEFR を参照した検定試験や学習到達目標の設定が普及しつつあります。日本でも2020年実施の学習指導要領はCEFRを強く意識したもので、高校卒業時の英語力を4技能のCEFRレベルで判定することを求めています。この流れはコーパス言語学の分野でも顕著で、特に学習者コーパス研究では学習者レベルの記述にCEFRを用いる研究者は年々増加しており、CEFRレベルの特徴記述にコーパスが世界的に用いられるようになっています。

このCEFRを英語教育のさまざまな研究分野(言語習得,教材研究・テスト開発,シラバス開発など)に利用する際に,コーパス・データによる学習者データの分析や教材分析,CEFR レベルの基準特性の研究などが大いに貢献が期待できる分野であり,今後ますますコーパスを用いたCEFRの記述や適用に関する研究が盛んになる事が予想されます。本SIGでは、このような分野における最先端の研究の理解し,重要な研究テーマを追求すると共に,学会員諸氏の共同研究、関連リソースやツールの開発などを推進し、学会員の研究交流の場を提供したいと願っています。

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語彙研究会(JAECS SIG on Lexicology)

代表:住吉 誠(関西学院大学)
副代表:能登原 祥之(同志社大学)

本SIGは,コーパスを用いた英語語彙研究の多角的発展を目指して活動を行います。
現在は,会員の研究背景を尊重しつつ,主として以下の論点について関連研究者の交流の深化と研究の推進を図っています。

1)コーパスを生かした一般語彙選定:いわゆる重要語や核語彙をどのようにしてコーパスから抽出できるか?近年発表されているコーパス準拠の語彙表はそれぞれどのような特性を持つか?GSLの課題はどこにあり,それはどのようにして克服できるのだろうか?今後の語彙表開発において,頻度以外にどのような観点を量化して組み込むことができるか?

2)コーパスを生かした専門語彙選定:一般的な重要語と専門語彙はどのように線引きされるべきか?
AWLの課題はどこにあり,それはどのようにして克服できるのだろうか?専門語彙を抽出するにはどのようなコーパスが必要になるか?
語の持つ専門語彙性は時代の変化のなかでどの程度安定しているのだろうか?EAP語彙表を開発する場合,どのような変数を組み込むべきか?

3)コーパスを生かしたコロケーション研究:コーパスから抽出された単語連鎖といわゆるコロケーションの差はどのように定義できるか?単語連鎖からコロケーションを自動抽出するにはどのような手法がありうるか?
コロケーション研究と語彙研究はどの程度まで相互独立的なものだろうか?

4)コーパスを生かした語彙学習教材・プログラムの開発研究:重要語の自習支援のために,これまでにどのようなプログラムが開発されており,それぞれどのような特性を持つか?今後同様のプログラムを開発する場合,コーパス言語学からどのような貢献が可能になるだろうか?

5)学習者コーパスを生かした学習者のL2語彙習得研究:学習者の使用するL2語彙の質と量はどのようなものか?
学習者の使用する語彙は学習年数・習熟度等とどの程度連関しているか? 語彙力は習熟度の予測因子になりうるだろうか?
語彙習得におけるある種の壁はどの段階に存在するのだろうか?
学習者の語彙習得をモデル化する場合,個人差という要因をどのように統制できだろうか?
学習者の語彙習得のモデル化を行う上で,コーパス言語学の手法に心理言語学的な実験手法をどのように組み合わせることができるだろうか?

6)認知言語学・辞書学などの関連理論を背景とした多角的な語彙研究:認知心理言語学の枠組みから,母語話者・学習者の語彙使用についてどのようなことが言えるだろうか?
コーパス語彙研究の成果を辞書に反映する際,これまでにどのような工夫が行われており,また,今度どのような工夫がありうるであろうか?

以上のような論点にご興味をお持ちの皆様のご参加をお待ちしています。参加ご希望の方は,下記の「連絡用フォーム」より入会の申し込みをお願いします。

SIGウェブページ
SIGジャーナル「Journal of Corpus-based Lexicology Studies」
第6巻以降
第5巻まで
連絡用フォーム(入会申し込み)

コーパスと言語変異研究会(JAECS SIG on Corpus and Language Variation)

代表:谷 明信(関西学院大学)
副代表:山崎 聡(千葉商科大学)

英語コーパス学会のSIGである本研究会は、コーパスを利用した言語変異の言語学的研究を促進することを目的とします。ここで言う言語変異とは、言語の社会的変異、地域的変異等の狭義の社会言語学的変異だけでなく、通時的変異や(共時の)同義的な語彙・文法上の変異なども含む広範なものです。従いまして、本研究会で扱う分野は、社会言語学、歴史言語学、語法・文法研究などになります。
 背景の異なる研究分野の研究者が集まり意見交換をすることで、新たな視点の研究や新たな研究方法を開発することを目指したいと思います。また、まだ着想のみの研究や萌芽的な研究の発表も促進したいと考えております。同時に若手研究者の研究を奨励し、本分野の研究がより活性化することを目指したいと思っております。研究会はインフォーマルな雰囲気で、意見交換を活発に行えるようにしたいと考えています。

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* SIG代表者への事務連絡

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